退職の理由が曖昧な部下はINFJかも?感情に寄り添う副業提案で解決策を探る
優秀な部下が「仕事を辞めたい」と言ってきたら、どう対応すべきか悩みますよね。
もちろん、引き止めるのが簡単なケースもあります。例えば、こういったケース。
- 「この人が苦手だから、他の部署に行きたい。それがダメなら退職する」
- 「給料が低い。上げてもらえないなら退職する」
こういった明確な理由を持っている場合は、解決策も見つけやすいですし、引き止めも比較的シンプルです。
部署を変えたり、待遇を改善したりすれば、辞めずに済むことも多いでしょう。
でも、辞めたい理由がスッと出てこない人もいますよね?
「いろいろあって、もう疲れた」とか、「これっていう理由はないんだけど…」っていう曖昧な表現をするタイプ。こういう場合は、引き止めるが難しい場合が多いです。
今回は、INFJの視点から、優秀な部下を無理に引き止めるのではなく、どのように副業を通じて柔軟にサポートしながら彼らの成長を促す方法についてお伝えします。
これを読めば、優秀な部下が自主的に会社に残り、結果的に組織全体に貢献できるようになるためのヒントが得られるでしょう。
優秀な部下が辞めたいと言ってきたら、どうする?
辞めたい理由が曖昧な部下はINFかも?
僕自身がそういうタイプなので、INFJの視点から考えていきます。
INFJの性格だと、大きな出来事が引き金ではなく、小さな不満が積み重なって、最終的に「もういいかな…」って思うことが多いんです。
「あんなこともあったし、こんなこともあった」「あんなことも言われて、こんなこともされた」
優しくしてもらったことに恩を感じる部分はあるんですが、同時に「こんな扱いをされているなら、もう恩を感じる必要はないだろう」っていう気持ちで、退職を決めることがあります。
INFJの特性として、人間関係に非常に敏感で、感情的に消耗しやすいところがあります。
だからこそ、少しずつ蓄積された不満やストレスが、最終的には「もう耐えられない」と感じてしまうことがあるんです。
そして、その辞めたい理由が明確でないからこそ、引き止めようとするのが難しい。
ただ、ここで重要なのは、こういったケースの場合、問題は単に環境や職場のせいではなく、INFJ自身の性格に起因する部分もあるということです。
僕もそうでしたが、たとえ職場を変えたとしても、同じような悩みが新しい職場でも発生することがあります。
これが原因で、転職を繰り返してしまう可能性も高い。
だからこそ、違うアプローチが必要なんです。
INFJの特性:決断したら覆らない理由
INFJとして、退職を切り出すとき、それはもう「引き止めてほしい」という段階を過ぎています。
INFJはもともと承認欲求が強いタイプですが、この時点でその承認欲求を満たそうとするのは遅すぎます。
恋愛で言うと、付き合い始めたころは相手が優しかったのに、だんだんとその態度が冷たくなっていって、「もっと自分のことを大切にしてくれる人がいるんじゃないか」と思い始めた時のようなもの。
彼女が「もう別れたい」と言い出した段階で、今さら「君のことが好きだ」と説明しても、もう遅いんです。それと同じです。
実際、引き止めたいと思うということは、その人は優秀な人なのでしょう。
おそらく、その部下も自分の立場や周囲の能力を把握していて、自分が辞めたいと言ったら、かなり強く引き止められるだろうということを予測しています。
おそらく彼らはもっと前から「辞めようかな」と思っていたはずです。
それでも言わずにいたのは、引き止められる一連の流れが面倒だから。
ここまで来てしまうと、もう引き止めてほしいとは思っていません。
何を言われようと、彼らはもう辞めると決めています。
不満のすべてを解決するのは不可能だということも分かっています。
仮にそのうちの一つが改善されたとしても、それだけで残ることを決めてしまうと、次に辞めたくなった時にさらに辞めにくくなってしまいます。
だからこそ、今、引き止めるのは逆効果です。
それに、この時点では、あなたへの信頼も薄れているでしょう。
どれだけ相手を思った言葉を並べても、「自分を都合よく利用するために、今さら綺麗事を言っているだけだ」と感じてしまいます。
かといって、「疲れているんだろう。少し休めばいい」と軽くあしらわれるのも嫌です。
病人扱いされるような感覚を持つのは、さらに彼らを遠ざけてしまう要因になります。
疲れているのは事実かもしれませんが、それはただの一時的な疲労ではなく、もっと根本的な問題から来ていることを理解しなければいけません。
転職ではなく副業を勧める理由
辞めるという決断は否定しない
引き止めたいと思うということは、その部下が優秀だからですよね?
その場合、辞めたい理由がただの不満だけではなく、ポジティブな要素も潜んでいることが多いです。
例えば、「もっと自分の能力を活かせる場所に行きたい」とか、「もっとやりがいのある仕事をしたい」といった、ハングリー精神もあるのではないでしょうか。
このポジティブな側面を見逃さないことが大切です。
しかし、INFJというタイプは、感情の浮き沈みが激しい傾向があるため、辞めたい理由としては感情的な疲れやストレスも含まれている可能性があります。
本人はそれを認めないかもしれませんが、実際には気持ちが疲れてしまっているというのも確かにあるんです。
そうした気持ちが冷静な判断を難しくしていることも考慮に入れる必要があります。
だからこそ、彼を説得して会社に残ってもらい、気持ちが上向いてくるのを待つことが賢明かもしれません。
しかし、辞めるという決断は変わらない。
じゃあどうするか、という話ですが、それが副業を勧めるということなんです。
INFJは働くこと自体が向いていない
INFJの場合、問題は今の職場が合っていないのではなく、そもそも「人と関わること」が自分に合わないと感じていることが多いんです。
つまり、働くこと自体が、彼らにとって大きなストレス源になっていることがあるわけです。
職場の環境を変えるだけでは根本的な解決にならない。
働かずに生きていくことは現実的に難しいかもしれませんが、独立して一人で仕事をすることは決して不可能ではありません。
むしろ、INFJのような人にとって、他者との接触が少ない環境で自分のペースで仕事を進められる独立は、理想的な働き方とも言えます。
優秀な人材は、辞める理由にポジティブな理由も含まれると言いました。
そのポジティブな側面に焦点を当てて、独立への第一歩として副業をすすめるんです。
これによって、彼らが本当に望む働き方を実現しながらも、会社にとどまる選択肢を与えることができます。
INFJのように内面や感情を表現することが重要なタイプにとって、副業は感情の解放やストレス軽減のための一つの手段となります。
副業を始めることで、新たなスキルを学び、自分を表現する場を持つことで、彼らが失いかけていたモチベーションを取り戻す可能性も広がります。
副業の提案方法
まずは話をしっかり聞く
INFJの場合、表面的な理由がないことも多いですが、それは「いろんなことが積み重なって嫌になった」状態です。
もし、「この人、次の職場でも同じように悩んで転職を繰り返すかも」と感じたら、素直にその考えを伝えてください。
「職場を変えても、あなた自身が変わらないとどこへ行っても同じ問題に悩まされる可能性がある」と、親身に話すことが大切です。
その上で、副業を勧めます。
「副業をしてみないか?」と提案し、彼らが自分らしく生きられる道をサポートする姿勢を見せましょう。
「生活するための最低限のお金は今の仕事で稼げばいい。もう少し気楽なポジションにして、自由な時間を作ろう」
そう言って、話してもらった不満を可能な限り対処する。
仕事を辞めること自体を否定するわけではありません。
その人のために、転職ではなく「副業からの独立」を会社としてバックアップする姿勢を見せることが重要です。
これにより、「この人が辞めてしまうと、仕事が増えて自分が困る」とか、「今まで育てた恩が返ってこないのか」というような私情を感じさせることなく、誠実なサポートを提供できます。
副業からの独立をバックアップ
「副業から独立を目指さないか?それをバックアップするよ」と提案することで、部下は「とりあえず会社に残ってもいいか」と考えるかもしれません。
INFJは感情の浮き沈みが激しいので、今は疲れているかもしれませんが、気持ちが回復したら「今は副業がうまくいっていないから、本業に力を入れてみよう」というタイミングが来ることもあります。
逆に、また気持ちが疲れてきた時には、「本業は少しペースを落として、副業に力を入れよう」とバランスを取ることもできます。
このように、彼らにとって負担にならない柔軟なサポートを提供することで、心の余裕を与えることができます。
さらに、副業を通じて独立を目指す過程で、会社で働くことのありがたみや安定性に気づくかもしれません。
独立して自分で全てを背負うことの大変さに直面することで、会社が提供しているサポートや安全網に対して新たな視点を持つ可能性もあるのです。
結果として、彼らが会社に残る選択をすることになるかもしれませんが、それは無理に引き止められたのとは全く違います。
自分自身の意志で、会社のメリットを理解しながら残ることが、彼らの気持ちに大きな違いをもたらします。
これにより、彼らが自主的に前向きな形で会社に貢献し続けることができるようになるでしょう。
「働き蟻の法則」に基づく優秀な部下をサポートする価値
その部下が副業で成功した場合、もう引き止める理由はなくなるかもしれません。
でも、それでいいんです。
彼らはバックアップしてもらった恩を絶対に忘れません。
そして、もしその副業がうまくいかずに戻ってくるとしても、それもまた良いことです。
また、組織には必ず「働かない層」が存在します。
この現象は「働き蟻の法則」と呼ばれ、どんな集団にも、全体の2割が非常に積極的に働き、6割が平均的な働き方をし、残りの2割がほとんど働かないという傾向が見られます。
たとえ、優秀な人材だけで構成されたチームでも、この法則が適用され、組織内で自然に「働かない層」が生まれるのです。
しかし、その「働かない層」に、本当にやる気がない人を抱えるよりも、「今は気持ちが疲れていて、副業に力を入れているから働かない」という人を抱える方が、長期的に見て有益です。
こうした人々は、一時的に低パフォーマンスであっても、将来的に「上位2割に化ける可能性のある層」として見なせます。
彼らが再び気持ちを取り戻し、力を発揮する時が来れば、組織全体に大きなプラスをもたらすでしょう。
一時的に働きが鈍っているように見えても、潜在的な能力が高い人材を適切にサポートすることで、彼らの力を再び引き出すことができるのです。
まとめ
「辞めたい」と言う優秀な部下に対して、ただ引き止めるのではなく、副業という新しい選択肢を提示することは、彼らの成長をサポートするための大きなステップです。
INFJの特性を理解し、感情やストレスを解消する方法を提供することで、彼らがより自由に、そして自分らしく生きるためのサポートをしていきましょう。